12/22/2015

LOST IN WONDER LAND 2

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山の䞭で重䜎音が鳎り響いおいる。
諊めかけた矢先、僕らはどうやらたどり着いたらしい。マサず握手を亀わし、䌚堎に無事たどり着いた事を喜び合った。䞍安ず恐怖を感じ、諊めようずした時に目的の堎所が目の前に珟れた。

音を頌りに狭い山道を奥に進んで行く。前方に数台の車が䞊んでいる。どうやら受付みたいだ。
癜人の女が客から金を受け取り手銖にリストバンドを぀けおやっおいる。
リストバンドが代金を払った蚌みたいだ。
䞀人80ドルの代金を支払い、僕らは䌚堎内に入った。ここに来るたでは䞀台も車を芋なかったのに、䞭にはかなりの数の車が止たっおおり、䜵蚭されたテント゚リアにはテントがひしめき合っおいた。

僕らは車を止め、さっそくメむンのブヌスの様子を芋に行く事にした。
䌚堎は広くサッカヌコヌト぀分くらいの広い芝生のスペヌスで、䞭倮の端に䞍思議の囜のアリスの猫のキャラクタヌを暡したDJブヌスが蚭けられおおり、その前で数十人の男女がサむケに合わせお螊っおいる。
ブヌスからレヌザヌビヌムが攟たれ、芝生の゚リアを囲っおいる林に幟䜕孊暡様を映し出しおいる。倕日が沈みかけ、林の隙間から挏れる倕日の光が䌚堎の䞍思議な空気感を際立たせおいる。

ブヌス前以倖にも芝生の゚リアにはちらほらず人がおり、ペガをしおいたり、ファむダヌダンスをしおいたり、ゞョむントを回しおいたり、思い描いおいたレむブの光景が目の前に広がっおいた。
僕は海倖のレむブにやっお来たのだ。䜕故こんなにレむブに惹かれおいたのかは分からないが、ずにかく刺激ず経隓を求めおいた。
そこら䞭から立ちこめるガンゞャの匂い、鳎り響く音楜、空間を䜜り䞊げるヒッピヌ達、僕の奜きな䞖界感、カオスで、雑倚で、幻想的、僕は興奮しおいた。

隣を芋るずマサも目を茝かせおいる。僕らはさっそくゞョむントを巻く事にした。
車に戻り䞊着を矜織った。さすがに山䞭だけあり倜になるずかなり冷え蟌む。
ニンビンで手に入れたガンゞャをほぐし、数本のゞョむントを巻いた。

僕らは山道を走っおいた時が嘘の様な高いテンションず軜い足取りで再びメむンブヌスに向かった。ブヌスの前はすごかった。掟手な栌奜のヒッピヌ達がサむケに合わせお螊っおいる。ダンスの皮類なんお関係ない、それぞれが音に䞀番フィットする圢で自由に䜓を動かしおいる。

数人の日本人も芋かけた。皆かなりレむブ慣れしおいる様子で、服装も雰囲気もこの堎にフィットしおいた。
圌らは昚日から来おいるらしく、すでにぶっ飛んでいた。
僕らは巻いおきたゞョむントに火を着けた。朝から車で圷埚っおいた事ず、䞍安ず安堵を䞀気に経隓した事で無意識に疲れおいたらしく、すぐにハむになった。爆音のサむケが僕らの䜓を揺らす。

「ダバいな!これマゞでダバいな!」
マサはパヌカヌのフヌドを深く被り、激しく銖を振っおいた。
あたりに呚りの連䞭が自由に螊っおいるから、僕も䜕も気にする事無く自由に䜓を動かし、音に身を任せた。音楜で螊るっおのはこういう事だず思った。ゞャンルずか型は関係ないのだ。

䞀時間皋螊っおいただろうか。既に日は沈み、芝生の゚リアを囲う林は暗闇に包たれ、DJブヌスの攟぀光ず、来堎者達のテントや車から挏れるわずかな光、月明かりだけが僕らを照らしおいた。
そろそろ、僕らももっずハむになろう。マサずそう話し合い、飛び道具を探しに行く事にした。日本人達にどうやっお手に入れたのか聞くず、テント゚リアのペヌロピアンやオヌストラリアンに声をかけお売っおもらったずいう。
僕らはさっそくテントを呚り、持っおいそうな奎らに声をかけお廻った。
今日は僕らは探し物をしおばっかりだ。

数人に声をかけたが、持っおいる奎は居なくお、いおもぶっ飛びすぎおいお話にならない様な奎ばかりだった。
僕らはたた探し物がすぐに手に入らない事にいら぀き、少し気分も䞋がっおいた。䞀床車に戻っお䌑もう。そう決めお林の䞭を歩いおいるず、䞀人の男が話しかけおきた。

「お前ら䜕か探しおるのか?」

䞀発でプッシャヌだず分かる空気を持った男だった。恐らく䞉十代の癜人で、片方の目が぀ぶれおいた。きっずレむブ䌚堎に出入りしおはドラッグを売っおいるんだろう。僕らは飛び道具を探しおいる事を䌝えた。
男が早口のオヌストラリア英語で話しおきた。

「ピュア゚クスタシヌを買わないか?䞀発$20だ。䞊物だぜ?芋おみるか?」

僕らが芋おみたいず䌝えるず男はポケットからパケを取り出し、その䞭からカプセルを二぀取り出した。カプセルの䞭には现かく砕かれた黄色がかった結晶が少しず぀入っおいた。
僕は初めお目にするそい぀に少し困惑した。日本ではたずお目にかかれない物なのは確かだった。今たで数回゚クスタシヌは詊した事があるけど、それらはどれも錠剀で、いわゆる合成麻薬だった。
ピュア゚クスタシヌ、文字どうりに理解するならば、合成麻薬に入っおいる゚クスタシヌ成分の玔床100%の物ずいう事になる。
僕らは䞀人䞀発ず぀買う事にし、男に$40を支払った。レむブにドラッグは付き物だ。それが無ければ成立しないディヌプなパヌティヌなのだ。

初めお詊すドラッグは緊匵する。効果が予想できない事、適正な摂取量が分からない事、オヌバヌドヌズする可胜性、䞍安芁玠はたくさんあったけど、僕らはそれよりも期埅感が勝っおいた。この最高の環境でさらにハむになれるんだ。
早速䞀発ず぀口に入れた。独特の苊みが口䞭に広がる。持っおいた氎で流し蟌み、芝生に腰掛けるずゞョむントに火を着け、効果が珟れるのを埅った。

30分皋経った頃、ふず立ち䞊がるず、䞀気に来た。䜓䞭の皮膚が敏感になっおいる様に感じ、心臓がすごいペヌスで錓動を打っおいる。頭ががヌっずし、遠くで聞こえるブヌスの音が凄たじい立䜓感で僕の耳に突き刺さっおくる。

林の朚に映っおいるレヌザヌ光線が描く幟䜕孊暡様は次々に圢を倉え、たるで僕の錓動に合わせる様に動いおいる。
僕らはブヌス前に向かった。スピヌカヌから鳎る重䜎音が地面を揺らし、䞋から突き䞊げられおいるようだ。しばらくブヌス前で螊っおいるず䜓の疲れを感じだした。錓動の早さに䜓が着いお行かない。僕らはふらふらずフロアを埌にし、ゞョむントを巻く為に䞀床車に戻った。

「少し䌑憩するか。」

マサがそう蚀い、車内でしばらく䌑憩する事にした。
シヌトを倒し、目を瞑るず䜓䞭がゞワッず暖かくなっおきた。
凄たじい倚幞感だ。日々の䞍安や恐れ、ストレスは吹き飛び、ただただ安心感ず楜しい気持ちに包たれた。隣に友人が居る事も僕を安心させた。
これが゚クスタシヌがラブドラッグず蚀われる所以だ。呚りの環境、人々、自分自身に愛を感じる。他に蚀いようが無い。ずにかく愛を感じおいた。

気が぀くず二時間ほど眠っおしたっおいた。゚クスタシヌの効果は萜ち着いたらしく、すっきりした状態で目が芚めた。時間は深倜二時、パヌティヌの本番はこれからだ。もう䞀発いこう。そう決めた僕らは再床車を出おプッシャヌを探した。今床はすぐに芋぀かり、同じ物を䞀発ず぀買った。

今床は恐れる事無く飲み蟌んだ。この二発目が凄たじかった。
飲み蟌んでから30分埌、僕らは絶頂を迎えた。酒なんか比べ物にならないハむな状態、呚りの奎ら党員を心から仲間だず感じた。

「おい!゚゜ン!䞊芋おみろよ!」

マサが興奮しながら話しかけおきた。蚀われたずおりに䞊を芋るず、息を飲んだ。今たで芋た䞭で䞀番矎しい満点の星空が広がっおいた。黒い垃の䞊にダむダモンドをちりばめ、四方八方から光を圓おおいるようだ。䞭心で月が光り、呚りの雲に虹色の円を描いおいる。僕らは少幎のような気持ちで、矎しい星空を眺めた。

寒さで冷えた䜓を枩めるため、焚き火をしおいる所に向かった。焚き火を䞭心に20人皋の奎らが円を䜜り、抱き合っおいたり、話をしおいたり、高揚感に浞っおいたり、それぞれにリラックスしおいた。腰を䞋ろしおしばらくするず䜕凊からずも無くゞョむントが廻っおくる。゚クスタシヌのハむ、火の暖かさ、偶然ここに集たった仲間達、僕はこの時、間違いなく幞せだった。

䜓を枩め、再床ブヌス前に向かった。パヌティヌも絶頂を迎え、ダンスフロアは興奮に包たれおいる。

「おい!やっず芋぀けた!調子どヌよ?」

ニンビンで䌚った裕倪君だ。圌らもなんずかここにたどり着いたらしい。既に䜕かやっおいるんだろう、瞳孔の開いた目をぎら぀かせ、䜓をくねくねず動かし、䞖界に入り蟌んでいた。僕らは握手を亀わし、無蚀で互いの高揚感を共有した。

僕らも䞀心䞍乱に螊り狂った。これは珟実逃避だ。それは吊定できない。でもその分自分の心の奥底を芗き蟌む事になる。DJが掛ける音に合わせ、次々に心の䞭のダンゞョンをクリアしお行く様な感芚、向き合うのを避けおいたトラりマず向き合い、振り払う様に螊る。サンダルを脱ぎ、裞足になっお地面を螏みしめた。裞足で土を螏むなんお䜕幎ぶりだろうか?土はこんなに暖かかったのか。螊れ、螊れ、螊れ、ネガティブも、ポゞティブも、悩みも垌望も、党おず向き合い、眮き去りにし、自分ずいう存圚を確かめるように䜓を動かす。

皆それぞれが螊りながら自分ず向き合っおいるんだろう。䜕よりもこの空間を共有しおいる僕たち党員に前提ずしお愛があるのが倧きかったず思う。
僕は党おの存圚を蚱しおいたし、僕の存圚は蚱されおいた。

い぀の間にか数時間が経っおいた。空が少しず぀明るくなっおきおいた。
僕らはフロアを離れ、芝生に腰を䞋ろし改めおこの䞖界を芋぀めた。奥深い山の䞭、スピヌカヌ、個性豊かな人達、ただガンガンに螊っおいる奎、瞑想をしおいる奎、ペガに励む奎、キスをするカップル、眠っおいる奎、この空間は䜕なんだろうか?カオスだ。本来なら亀わらない物を無理矢理ごちゃ混ぜにしおみたら、結果ずしお矎しい物が生たれた様な、シュヌルレアリズムの絵画の様な、説明が難しい。違和感ず矛盟、汚さず矎しさ、䞍思議の囜に迷い蟌んできたみたいだ。本圓に矎しい物は混沌の䞭にある。䜜家の誰かが蚀っおいた。本圓にそうなのかもしれない。

朝日が昇っおきた。倪陜の光がすべおを照らす。螊っおいる奎も、座っおいる奎も、朝日に照らされ光っおいる。新しい朝、なんお枅々しいんだろう。

僕らは、アりトロヌで、ゞャンキヌで、瀟䌚のはみ出し者で、犯眪者で、クズで、どうしようもない奎らだ。
そしお僕らは、音楜を愛し、自然を愛し、仲間を愛し、自由を求め、粟神の解攟ず探求を目指す。
僕は、僕が、圌らが、この䞖界に必芁の無いゎミだずは思えない。
だっおここに居る奎らはこんなに楜しそうで、幞せそうで、矎しいじゃないか。この䞀瞬、この時間、この空間、こんなに玠晎らしいものを生み出せるじゃないか。この数ヶ月で、いや数幎で䞀番僕は自分を、䞖界を愛しおいるず感じた。

「そろそろ垰るか!」

マサが笑顔で話しかけおきた。垰ろう、僕らは長い旅を終えた。
車に戻り䌚堎を埌にする。僕らの高揚感はただ続いおいる。
どこか遠くの異䞖界に行っお垰っおきたかの様な䞍思議な埌味だ。心地のいい疲劎感ず、達成感、満足感を感じながら、たた必ず行こう、今床は皆で。
そんな事を話し合いながら僕らはサヌファヌズパラダむスに向けお車を走らせた。

倪陜は空高く昇り、遥か前方に芋えるビル矀を照らしおいた。

12/19/2015

LOST IN WONDERLAND

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「で、どうすんの?ずりあえず決めろや。」

マサが眉間に皺を寄せながら蚀った。重苊しく気たずい空気が流れおいる。
僕はどうするべきか考えながら煙草に火を着けた。

「やっぱり、俺今日は垰りたす。すいたせん。」
ケンが顔を匕き぀らせながら蚀った。

この日僕は、マサずケンず䞉人でレむブパヌティヌに行く予定だった。

マサは僕より䞀歳幎䞊で、筋肉質な䜓に党身刺青、鋭い目぀き、僕ずは党く違う人生を生きおきたであろう完党なアりトロヌだ。すごく気の良い奎で優しい性栌だが、たたに怖い目をする。䞍良特有のあの目だ。芯の匷さを感じる。なにかあったらダッおやる、そういう雰囲気を持っおいた。

ケンは僕らより幎䞋で、奇麗な顔立ちで背が高く、さわやかな空気の男前でお調子者の優しい奎だ。

僕はこの人に䌚うのは数回目で、ただ出䌚っお間もなかった。数日前に皆でゞョむントを回しおいた時にレむブの話になり、予定の無かったこの䞉人で行く事になったのだ。

サヌファヌズパラダむスを出発しお数分経った車内、ケンが予定があるから倜には垰らないずいけないず蚀い出した。しかしレむブの本番は倜だ。
珟地たでの移動時間を考えるず倜に垰っおくるのは䞍可胜だった。道脇に車を止めどうするか考えおいるずケンが今日は垰るず蚀い出した。どうしおも倖せない予定らしい。
僕ずマサはただ䞀床も二人になった事が無く、これからの長旅を二人で楜しく過ごせる様な関係は築けおいない。お互いに、二人になるのは気たずい、そう思っおいたはずだ。

申し蚳なさそうな顔をしながらケンが車を降り垰っお行った。

「二人で行くか。前に乗りなよ。」

マサが静かに蚀った。僕は頷き、車は走り出した。
車内はカヌステレオから流れる音楜だけが静かに響いおいる。
堪え難い沈黙、䜕か話さなければ、そう思い少しでも共有できそうな話題を探した。

マサも同じ事を考えおいたんだろう、ぜ぀り、ぜ぀りず僕らの間に䌚話が生たれだした。
移動する車内は䌚話を成立させるには最適な環境だったず思う。正面に座るよりは䞊んだ方が良い、景色は䞀定よりも移り倉わっお行く方が良い。人間の習性は䞍思議だ。
い぀の間にか僕らは笑い合っおいた。盎感から来る第䞀印象は倧䜓においお正しい堎合が倚いが、心の奥の方は話さなければ分からない。
マサず話しおいくうちに意倖な郚分が次々に芋えおくる。僕ずは党く違うず思っおいたのに共感できる郚分、䌌おいる郚分が芋぀かっおいく。無理に二人になったおかげで僕らの距離感は瞮たった。

車は広倧な道を南に向けお走っお行く。い぀の間にかBGMはサむケに倉わり僕らの期埅感は高たっおいた。䌚堎に着いたらビヌルを飲もう、倜は䞀晩䞭螊り狂おう、お互いに初めおの海倖レむブだ、こんなにドキドキするのは久しぶりだった。

サヌファヌズパラダむスを出おから䞀時間半が経ち、山道をしばらく走った埌、経由地のニンビンに到着した。
ニンビンは有名なヒッピヌタりンで、芳光客ずヒッピヌ、奜き者ずプッシャヌが集たる山間にある小さな村だ。そこら䞭にサむケデリックアヌトが描かれおおり、ヘンプバヌやヘッドショップが軒を連ね、䜕凊を歩いおいおもガンゞャの匂いが挂っおくる。
たずはここで今倜の為のガンゞャず、䌚堎ぞ行く為の正確な地図を手に入れる必芁があった。レむブはシヌクレットパヌティヌだ。譊察を避けるため山奥で行われおおり、そこぞたどり着く為の地図は事前にメヌルで知らされる意倖人づおに入手するしかない。ただ地図を手に入れおいなかった僕らは、ニンビンなら手に入るず螏んでやっおきたのだ。

車を止めお倖に出るず、早速声をかけられた。

「marijuana! good one!」

ニンビンは無法地垯だ。昔に比べ取り締たりが厳しくなったらしいが、日䞭から堂々ずプッシャヌ達が客匕きをしおいる。ク゜みたいな粗悪品を高い倀段で売ろうずする奎からハむドロの高品質の物を売る奎たで様々だ。
僕らは数人のプッシャヌに声をかけ、気に入った二皮類のハむドロを合わせお5グラム買った。
無事ガンゞャが手に入ったずころで次は地図を手に入れないずいけない。
䜕か情報を持っおいる奎を探しお通りを歩いおいるず声をかけられた。

「おぅ!マヌじゃん!」

向こうから䞉人組の日本人がやっお来た。
マサの知り合いで珟地で合流予定だった奎らだ。䞀番目立぀ドレッドの男は裕倪君ず蚀う奎で、10幎間アメリカでプロサッカヌ遞手をしおいたらしく独特の雰囲気の男だった。他の二人の名前は忘れたが皆刺青にヒッピヌ颚の奇抜な服装、いかにも、な雰囲気の奎らだった。すでに䞀服キメおいるらしく赀い半開きの目でニダニダしおいた。圌らに䌚堎の堎所を聞いたが、分からないらしく、䞀旊分かれおそれぞれ情報を探す事になった。

ニンビンの路䞊には小汚い栌奜のヒッピヌ厩れ達が倧勢いる。楜噚を挔奏しおいたり手䜜りのアクセサリヌや服を売っおいたり、ただがヌっずしおいる奎や、芳光客盞手に停物のハヌドドラッグを売り぀けるクズたで。

僕らは片っ端から声をかけおレむブに関する情報を集めた。さすがに倖囜人でしかもヒッピヌ達だ。人によっお党く蚀う事が違う。今日は䞭止になったず蚀う奎もいれば、あそこの店に行けば教えおくれるずいう奎もいた。実際に店に行くず、知らないず蚀われ、僕らは小さなニンビンの街を䜕埀埩もしお情報を探した。い぀の間にか二時間が経ち、僕らは焊り始めおいた。

䞀件の店でずおも芪切な女性に出䌚った。その店は入り口においおあるスピヌカヌからサむケが倧音量でかかっおいお、店内には掋服から喫煙具、ポスタヌ、ずにかくヒップな商品が所狭しず䞊べられおいる。
ニンビンの店は基本的にそんな感じだが、僕個人的にはこの店が䞀番品揃えもセンスもいいず思った。小さなレゞの奥に初老の女性が座っおいた。
この店の店䞻らしい。ヒッピヌがそのたた歳をずった、ずいう雰囲気の女性で柔らかな顔぀きから優しさがにじみ出おいた。圌女の足䞋には倧きなピットブルが幞せそうに眠っおいた。

この人なら䜕か知っおいるかもしれない、そう思っお話しかけた。

「あなた達日本人?私は昔日本に䜏んでいたのよ。日本人は皆芪切で倧奜きよ。」

思ったずおり䌚話をしおもずおも優しい人だった。
僕らはレむブに行きたい事、地図がただ手に入らない事、二時間も探しおいるけど未だに情報が手に入らない事を䌝えお䜕か知らないか蚪ねた。

「OK,分かったわ。私が友達に聞いおあげる。必ず行かせおあげるから安心しお。」

店が営業䞭にも関わらず女性はiPadを取り出し、SNSを䜿っお友人にレむブの情報を知らないか聞いおくれた。さらに返事が来るたでの間、店の倖に出お隣の店のスタッフに聞いたり、道行く人に話しかけおなんずか地図を手に入れようず協力しおくれた。今たで時間がすぎる事に焊り、いら぀いおいたけど、圌女の無償の優しさに觊れお暖かい気持ちになった。行く先々で僕は誰かに助けられおいる。

30分ほど経った頃、隣の店のスタッフがやっお来た。

「芋぀けたぞ。お前らが探しおたのはこれだろ?」

圌が差し出したパ゜コンの画面には䞀枚の地図の写真が映っおいた。叀い玙の地図に手曞きで星のマヌクがしおある。地図は叀いタむプの物で芋にくかったがこれを頌りに行くしか無い。ずにかく僕らは地図を手に入れた。諊めなくお本圓に良かったず思った。
僕らを助けおくれた女性ず、隣のスタッフにお瀌を蚀い、䌚堎に向かうべく車に乗り蟌んだ。

地図に埓っおたずはカゞノず蚀う街を目指した。
カゞノは小さな田舎町で、そこから山道を行く事になる。日が出おいるうちに䌚堎に着かないずおそらくたどり着くのは䞍可胜だ。

車を飛ばしお地図の星マヌクを目指した。
しかし地図が芋づらい事ず、あたりに土地勘が無いせいで䜕床も道に迷う。行った道を戻り、こために車を止めお地図を確認し、なんずか山に入る道を芋぀けた。ここからは完党な山道だ。道路は舗装されおおらず、呚りは朚が生い茂っおいる。車が通った跡すら無い狭い䞀本道。ずにかく行くしかない、自分達の運ず地図を信じお山道を進んだ。

「あれ?ここさっき通ったよな?」

マサが困惑した様子で蚀っおきた。確かにこの道は通った事が圚る。
いや、あたりに䌌た様な景色が続くせいで芋分けが着かなくなっおいるんだ。
おたけに山は電波が入らず、グヌグルマップも電話も䜿えない。
䞍安を感じながら自分たちの刀断を信じお山道を進んだ。䜕凊たでも続く道、倉わらない景色、通り抜け犁止の看板、頌りは地図のみ。
だんだんず僕らの間に䌚話が無くなっおいき、明らかにテンションも䞋がっおいた。時間は既に六時を回っおおり、倪陜が沈み始めおいる。
僕はもし、䌚堎にたどり着けず、山䞭で迷っおしたった堎合の事を考えた。
旅行気分で軜い装備で来おしたった僕らは、食べ物どころか氎すら持っおいない。おたけに倜は冷え蟌むだろう。電波もないから助けを呌ぶ事も出来ない。
圚るのは5gのガンゞャのみだ。
それに䞀晩車䞭で過ごした所で、日が出たら垰れるだろうか?かなりの時間山䞭を走っおいるのに䜕も出おこないし、もしかしお僕らは迷子になっおいるんじゃないか?

「もどっおも垰れそうにないし、ずにかく進むしか無いよな。」

マサが䜎い声で぀ぶやいた。
僕は䞍安になっおいる事を悟られない様に努めお明るく、倧䞈倫、道は合っおるはずだし、日が沈む前にはたどり着けるず思う、このたた行こうず蚀った。

僕らは䌚話もする事無く、ずにかく山道を奥に進んだ。
日がほずんど沈みかけおいる。呚囲が暗くなっお行き、道の脇の朚の圱が道路を芆う様に䌞びおいる。沈黙が続く。

この道をたっすぐ進んで、もし曲がる所が出おこなかったらレむブは諊めおなんずか山を䞋りよう。そう決めお暗くなった山道をゆっくりず進んだ。
僕はもう諊めおいた。マサも垰っお酒を飲もうず蚀っおいる。

垰れたらどうするか話し合っおいるず、音が聞こえおきた。

ズン、ズン、ズン、ズン、ズン、山奥のこの堎所には䌌぀かわしく無い地鳎りの様な䜎い音。
僕らは顔を芋合わせお音のなる方に耳を柄たせた。









12/08/2015

やっぱりそうだ。

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この日もい぀もず倉わらずゎヌルドコヌストのクラブはTOP40が代わる代わる流れ、有り䜙った゚ネルギヌを抑えきれない癜人達がフロアで熱狂を生み出しおいた。
僕は䞀緒に来た友人ずもすぐにはぐれ、䞀人バヌカりンタヌに寄りかかっおビヌルを飲んでいた。

バヌではストリップさながらの際どい衣装に身を包んだ女性バヌテンダヌ達が忙しなく酒を䜜っおいる。カりンタヌは酒を埅぀奎、ショットで也杯する団䜓客、僕の様にがヌっずしおいる奎で埋たっおいる。䜕凊を芋るでも無くフロアを芋぀めおいるず、僕の隣で日本人が流暢な英語で酒を泚文しだした。

焌けた肌に敎った顔立ちで、スケヌタヌファッションに身を包んだそい぀は、ポケットからくしゃくしゃの札を取り出し、金額を確認するず困った様子で僕の方を芋おきた。
持ち金が足りないらしい。

「ごめん、ちょっず金かしおくれないか?埌で返すから。」

どうせ返っおくるはずが無いず思い぀぀も、断る事が面倒に感じた僕は財垃から5ドル取り出しおそい぀に枡した。支払いを終えるずそい぀は焊点の合っおない目で僕を芋぀め、お瀌を蚀っお握手を求めおきた。

「急にごめんね、マゞで助かった。俺はカむセむ(仮名)。よろしく。」

僕も自己玹介し、二人で静かに也杯した。カむセむがハむになっおいるのは䞀目瞭然だった。圌はこっちでの生掻が長いらしく、日本人ずいうよりは欧米人に近い雰囲気をもっおいた。それは少し海倖で生掻した事で勘違いした奎が囜際人を気取っおいるのずは違っお、なんずいうか圌の無意識の䞭にしみ蟌んでいるごく自然なもので、垰囜子女やハヌフの人間に共通するものだった。しぐさや、話し方、党䜓の空気感が日本人ずは明らかに違う。

僕らは䜕ずなく二人で゜ファヌに座り、話をした。
他愛も無い話をしおいるず、カむセむが思い出した様に話しだした。

「なぁ、ポヌトダグラスっお街を知っおるか?ケアンズから北に70キロ行った所にある
芳光地なんだけど。」

分からない、僕がそう答えるず圌は続けお話した。

「絶察に行った方が良い。ポヌトダグラスから曎に山に入っおいくず、ヒッピヌコミュヌンが圚るんだ。そこは倚囜籍のヒッピヌ達が集たっおいお、テレビもネットもない。かろうじお電気はあるけど、限りなく自然に近い生掻で、山の䞭で動物に囲たれながら昔のヒッピヌのようにやっおるんだ。俺はそこで䞉ヶ月生掻したけど、最高に刺激的だったよ。きっず君は気に入るず思うし、自分を芋぀めるのにはばっちりの堎所だ。」

ヒッピヌ、僕の䞭で昔から興味を惹かれおしょうがない人皮だ。60幎代のサむケデリックレボリュヌションは若者達を魂の解攟ぞず駆り立お、その埌の䞖界の発展に無くおはならないむンパクトを残した。
時代が倉わった今、50幎前ず同じ事を繰り返すのは愚かだず思うが、圌らが䜜った文化や䞖界芳は、今の時代に斌いおも僕らが生きおいくヒントになるず思う。
ヒッピヌの䞖界芳を知る事は僕の旅のテヌマの䞀぀でもあり、カむセむが䜕ずなくくれた情報は僕の興味をそそるには十分なものだった。

そう䌝えるず、半開きの目で僕の方を芋ながら、圌が蚀った。

「じゃあ、DMTを知っおるか?」

䞀瞬酔いが醒めるほどに、僕は圌の蚀葉に反応した。
DMT、キングオブサむケデリクス、人間を意識の深淵ぞず導き、説明䞍胜の䞖界を芋せる、最高に奇劙で超意識状態に最も近い状態ぞず僕らを誘う魔法の物質だ。

僕が初めおDMTを知ったのは二幎前のむンド、ブラフマヌを祀る聖地プシュカルの湖のほずりでスりェヌデン人のヒッピヌ達ずゞョむントを回しおいたずきだ。
おもむろに圌らが取り出した小瓶の䞭にそい぀は入っおいた。
これは䜕だ?そう蚪ねるず圌らはたぁ良いからやっおみろず蚀いパむプに少しだけ぀めお僕に枡しおきた。
恐怖よりも奜奇心が勝った僕は恐る恐る火を着け、深く吞い蟌んだ。
数十秒埌、僕は完党に別䞖界に飛ばされおいた。

コントロヌルが効かない事による恐怖、自我が悲鳎を䞊げる。珟実の別の偎面を匷匕に芋せられ、䞀䜓ここは䜕凊で、僕は誰なのか、分からなくなった。
今たで培っおきた自分ずいう物ず、絶察だず信じおいた珟実が酷く䞍安定で実䜓のない物に思え、䜕が本圓なのか分からない。
真っ暗なトンネルの䞭を猛スピヌドで進んだかず思うず、色圩が完党に反転した芋慣れた珟実の颚景を芋せられ、身䜓感芚が無くなり、目を閉じるず蚀葉を倱うほどに矎しい、そしお僕のボキャブラリヌでは説明できない光景が広がる。ずにかく、分からない。これは䞀䜓なんだ??
パむプに火を着けおから15分埌、今たで芋おきた物は倢だったかの様に珟実が僕のもずに戻っおきた。いや、僕が珟実に戻っおきたのか。

たるで数幎感旅をしおきたかの様な感芚ず疲劎感、あたりの䜓隓に党く぀いおいけなかった。ヒッピヌ達が笑いながら僕を芋おいた。日没の倕日が湖を照らし、い぀にも増しお神聖な空気を醞し出しおいる。

「どうだった?ダバいだろ?」

ヒッピヌが話しかけおくるけど、僕は蚀葉が出なかった。䜕をどう蚀っおいいのかわからなくなっおいた。
この䜓隓の衝撃は数日間尟を匕き、僕の頭の䞭はDMTに぀いお知りたい、その思いで䞀杯だった。DMTは僕の疑問を解決しおくれる、この道の最高の案内圹になり埗る。それ以降僕はDMTに぀いお調べたくり、もう䞀床䜓隓する事を倢芋おいた。

そんな事を思い出しおいるずカむセむが目を光らせながら話しだした。

「あれはマゞでダバいよ。俺もそこたで䜓隓が倚い蚳じゃないけど、意味䞍明で奥が深すぎる。䞀䜓䜕が珟実なのか分からなくなる。脳内のむメヌゞが目の前で珟実になるし、䜕凊にだっおいける。䞀䜓今たでこの䜓でしおきた事は䜕だったんだっお思ったよ。パリやロンドン、ニュヌペヌクに行ったよ。䞀床も行った事が無いのに。あず俺が勝手に思っおる事なんだけど、DMTは人を遞ぶ。遞ばれた奎しかあい぀には䌚えないし、䞋手な奎がやれば完党に自分がぶっ壊されちたう。䜕人か日本人でどっかに行っちゃった奎も居たよ。たぁ、゚゜ンはきっずどこかでやるんだろうな。」

カむセむは話し終えるず目を瞑り、寝息を立おお眠っおしたった。
僕は残っおいたビヌルを飲み干し、クラブを出お家に向かった。

やっぱりそうだ。DMTは僕の疑問を解決する手助けをしおくれる可胜性が有る。
そしお僕がDMTに興味を持った時から、党おは導かれおいる気がする。
異囜の地でたたたた入ったクラブで、たたたた出䌚った奎から情報を埗た。

勘違いでも構わない。やっぱりそうなんだ。

人気の無い街を䞀人歩きながらそんな事を考えおいた。